Engineered Human Synapses

Jiksak Bioengineeringは、神経の軸索とその先にあるシナプスに注目した研究開発を進めています。
神経筋疾患に着目して、その治療法の開発ツールや創薬支援、さらには自社での創薬事業を進めています。
特に運動神経と筋肉の接合部(Neuromuscular junction)に注目した研究開発を行っております。

人工シナプス形成技術

タンパク質(protein-X)を直径約10 µmのビーズにコンジュゲートして、ヒトiPS細胞由来の運動神経細胞と共培養すると、神経細胞がビーズをポストシナプス側の組織として認識し、シナプスを人工的に形成する技術を開発しました。
(特許出願中, 特願2019-126416 “神経細胞のシナプス形成誘導方法および当該方法に用いるマイクロビーズ” Figure 1.)

人工シナプス形成技術の特徴:

  • 中枢・末梢両方の興奮性神経細胞で前シナプスの誘導が可能
  • 複雑な共培養系が不要
  • 再現性高く、かつ前シナプスの誘導が24時間で可能であることから、スクリーニングに有用
  • 薬剤スクリーニング系は確立済み(受託研究の実績あり)
  • Nerve organoid Bチップとの併用や共培養系に応用可能

Figure 1. ヒトiPS細胞由来運動神経細胞上に、あるタンパク質を固定化したマイクロビーズ(b, マゼンダ)を添加すると、神経軸索(c, 赤)とマイクロビーズの接着点においてシナプシン(a, 緑)が強く集積しました(d, 共染像, 白)。コントロールビーズではビーズの接着点においてシナプシンの集積は見られませんでした(i)。また電子顕微鏡による観察で、あるタンパク質が固定化されたビーズはコントロールビーズに比べて多数の軸索に覆われている様子が観察されました(e)。

シナプスに異常がある疾患(neuromuscular diseases)においては、弊社の人工シナプス形成技術を用いることによって、
neuromuscular synapseの構造が変化していく疾患(筋萎縮性側索硬化症, 重症筋無力症)のメカニズムや治療法にフォーカスした研究がより深く・より速く進めることが可能です。
また、シナプスに変性が起きる疾患(synaptopathy)に対する研究ツールとしても人工シナプス形成技術が応用できると考えています。