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コアテクノロジー

Core Technology

Nerve Organoid™

Nerve organoidはヒトiPS細胞から作られた、体内と類似した細胞体の凝集部と軸索束を有する神経組織です。
微細加工技術(Microfabrication Technology)を利用して作製したマイクロ流路に、ヒトiPS細胞から分化させた神経細胞の細胞塊(sphere)を播種して培養することで、軸索が自己組織的に束化をして伸長します。


Nerve organoid

*特許第6430680号
“神経細胞を培養する装置、神経細胞を培養する方法、培養された神経細胞、軸索束内のプロテインを解析及び同定する方法並びに神経細胞の使用方法” (日本, 米国にて特許取得済,各国移行中

Nerve Organoidの特徴

  • 神経細胞体と軸索束が明確に区別されている
  • 生体内と同様に軸索が軸索束として存在する
  • ピンセットで取り扱えるレベルで、物理的にも頑強である
  • Nerve organoidの長期培養が可能
  • ヒトiPS細胞から分化させた神経細胞を使用しているため、Nerve organoidを大量に生産し大量に評価できる

Sources:

Nerve organoid中の軸索束をピンセットで伸ばしていく様子

Video shot at 10X magnification and has been sped up by approximately 17x

Targeted Drug Discovery using Nerve Organoid

Jiksak Bioengineeringでは末梢神経に着目し、ヒトiPS細胞から分化させた神経細胞を用いてNerve Organoidの開発を進めています。

Nerve organoidは、生体内の神経組織との生物学的な整合性が高いことが明らかになっています。
細胞体と軸索束を区別した3次元モデルを用いて評価できるため、これまでの2次元培養では困難であった評価を可能にします。

Nerve organoidを用いることで、創薬プロセスにおける候補化合物やターゲット分子の有効性・毒性評価・安全性評価を、前臨床段階においてより高い確度で予測するツールとして有効です。
これにより、動物試験とヒトでの前臨床試験結果の整合性が低いことから生じる新薬候補のドロップアウトが解消され、創薬プロセスのスピード加速に貢献します。また弊社ではNerve organoidを用いた医療機器開発も推進しています。

探索研究フェーズ
非臨床試験フェーズ

Nerve Organoidを用いた創薬ターゲット同定事例

Nerve Organoid 培養チップ

弊社では、Nerve organoidを作製するための培養デバイスを販売しております。いずれのチップも、微細加工技術を利用して作製したマイクロ流路とその両端にウェルをもった構造をしています。神経細胞のスフィアを片側のウェルに置き培養することで、細胞体から軸索が流路内へ伸長していき自己組織的に束を形成します。

Nerve Organoid A-Chip

主な特徴

A-chipは、長い軸索束(2cm程度)の軸索を作製できるデバイスです。数週間後には流路末端近くまで軸索束が形成されます。
形成された軸索束の単離も可能であるため、タンパク質やRNAの抽出にも適しています。

チップ素材 COP(シクロオレフィンポリマー)または
PDMS-Glass(ポリジメチルシロキサン-ガラス)
チップサイズ(外形) 38 mm(W) x 10 mm(D) x 9 mm(H)
ウェル間流路長 18.5 mm
販売単位 1チップから購入可
Nerve Organoid B-Chip

主な特徴

Bチップ流路末端のウェルでは、軸索は束化が解消され一様に伸長しやすい設計になっているため、異種の細胞との共培養や、弊社のシナプス形成技術を融合して 神経伝達物質の検出・定量化を可能にします。
異種の細胞との共培養に関しては、チップ中央部にウェル間を隔てる壁を設置していることから、それぞれの細胞に適した培地で培養が可能です。
なお、BチップはSBS規格の96ウェルプレートに48チップを納められる設計であるため、イメージング装置にも設置可能です。

チップ素材 COP(シクロオレフィンポリマー)
チップサイズ(外形) 17.9 mm(W) x 8.8 mm(D) x 12.4 mm(H)
ウェル間流路長 2.6 mm
販売単位 1チップから購入可
Nerve Organoid P-Chip

主な特徴

P-chipは、8連流路のPDMSがスライドガラスについたモデルです。神経細胞のスフィアを片側のウェルに置き培養することで、細胞体から軸索が流路内へ伸長していきます。
軸索は伸長しながら流路内で自己組織的に束を形成し、数週間後には流路末端近くまで軸索束が形成していきます。

チップ素材 PDMS-glass(ポリジメチルシロキサン-ガラス)
チップサイズ(外形) 4.0 cm(W) x 1.8 cm(D) x 1.0 mm(H)
ウェル間流路長 9.0 mm
販売単位 1スライドから購入可

P-chipで培養したNerve Organoidを用いた創薬ターゲットの同定事例:

弊社神経オルガノイド製品で可能な評価(一例)

A chip B Chip
免疫染色
Ca2+イメージング
DNA/RNA抽出
ウエスタンブロッティング
神経伝達物質の検出・定量
異種細胞との共培養
薬剤の毒性試験
軸索伸長評価
透過型顕微鏡観察・走査型顕微鏡観察 (Nerve organoid)

神経オルガノイド培養チップ

Product number Product name Specifications
JKSK_S0001A Nerve Organoid™ A-chip(cop/cop) 8 chips/plate or individually
JKSK_S0002A Nerve Organoid™ A-chip(PDMS/Glass) 8 chips/plate or individually
JKSK_S0001B Nerve Organoid™ B-chip 48 chips/plate or individually
JKSK_S0001U Nerve Organoid™ P-chip 8 chips/plate

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